講演会の様子
レポート
- 2019.07.29
- REPORT
AI(人工知能)の講演会を開催しました
経済学部では、企業人を招いた講演会を開催しています。今回はAI(人工知能)をテーマに2019年7月19日に開催しました。
講師は板倉範幸さんです。
板倉さんは、三菱重工業明石製作所、新キャタピラー三菱を経て、西菱エンジニアリング常務取締役を歴任し、現在は認定NPO法人産業人OBネット理事として活躍されています。
国は経済発展と社会的課題(温室効果ガスの削減、食料の増産とロスの削減など)を両立させる「Society 5.0(超スマート社会)を目指しています。狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に次ぐ新たな社会では、AIを抜きに将来像を描くことはできません。AIの世界では、文系・理系の区分はなく、文部科学省の「Society 5.0を目指す社会」に向けた教育方針では、皆がAIに関心を持つことが求められています。
Society 5.0で実現する社会は快適で活力があり質の高い「人間中心」の社会です。必要なモノやサービスを必要な人に必要な時に必要なだけ提供できる、煩わしい仕事から解放され時間を有効利用できる、日々の暮らしがラクラク・楽しい、より便利で安全・安心な社会です。
板倉さんはAIの限界と人間の凄さを強調されました。AIによってなくなる職が話題になっていますが、AIができること(可能性)とAIができないこと(限界)を認識することが大事です。AIの演算能力は凄いが、しょせんデータがないと何もできない。人間の凄いところは、多少データがなくても「勘」と「度胸」で判断ができることです。「勘」は経験に基づくもので、AIが及ばない世界です。AIには予測できない判断ができるのが人間です。人は多少の「確信」がなくても、「動物的直感」で決断ができます。人は人らしく生活し、AIを有効に使うことを目指せばいいのです。人の能力を活かして、より上位の仕事をすることが大事です。
このAI入門の講演を通じて、AIを活用したSociety 5.0が目指す社会、AIの可能性と限界について理解が深まりました。
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講演会の様子