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経済学部だから学べること

レポート

  • 2017.05.18
  • REPORT

講演会の様子

「兵庫県の伝統工芸、和ろうそく」の講演会を開催しました

木ろうの良さを実感し、伝統工芸の振興を考えるため、2017年5月12日に創業140年の有限会社松本商店(西宮市)の松本恭和社長をお招きして、講演会を開催しました。

 

和ろうそくは兵庫県に古くから伝わる伝統工芸です。 和ろうそくの原料は植物のハゼの木の実の油(木ろう)ですが、木ろうにはパラフィンワックスや他のワックスにない独特の粘りと食品衛生法に適した安全性があり、私たちの生活の中に数多く使用されています。 化粧品の口紅、ハンドクリーム、整髪料、軟膏・座薬の医薬品、クレヨン・色鉛筆の文房具、力士のビン付け油などです。最近ではトナー、インクリボン、CD等のOA機器にも用いられています。シックハウス症候群対策のコーティング剤も開発されています。

 

木ろうは「ジャパンワックス」と呼ばれて、ヨーロッパ、アメリカにずっと輸出が続いています。

 

和ろうそくの販売では、

(1) ベネフィット(和ろうそくを使うと何がよいのか)、 (2) 差別化と強み(和ろうそくと普通のろうそくとの違い)、(3) セグメンテーションとターゲティング(和ろうそくを評価してくれるお客様は誰か)、(4) 4p(product-price-promotion-placement)が大事で、 良い商品を作り、適正な価格で、どういう場所で販売するかを考えていると話されました。

 

講演会では、学生全員が和ろうそくの絵付けを体験し、思い思いに花などの絵を和ろうそくに描きました。 貴重な体験を通じて、和ろうそく、木ろうの素晴らしさを実感しました。

 

松本社長は、きれいに最後まで燃えてくれよと心を込めて和ろうそくを作っていること、若い人に和ろうそくを伝えていくためには若い人が考えることが必要であると力を込めて話されました。

 

和ろうそくは、近年ではインテリアとしての『和の灯り』として確実に見直されています。 今回の講演会は和ろうそくをどういう場面で使えばよいのかを考えるきっかけになったと思います。

  • 絵ろうそく

  • 原料であるハゼの実と木ろう

  • 講演会の様子