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レポート

  • 2016.07.20
  • REPORT

講演会「人民元の現状と展望 -人民元の国際通貨への願望-」

講演会「人民元の現状と展望 -人民元の国際通貨への願望-」を開催しました

7月13日、KPC B108講義室において、李燕さん(中国・青島大学経済学院講師)をお招きして講演会「人民元の現状と展望 -人民元の国際通貨への願望-」を開催しました。

 

「人民元(中国人民幣の国際的通称)の国際通貨への願望」というテーマで、(1)人民元の変遷、(2)人民元の改革、(3)人民元の現状、(4)人民元の展望、の順に説明がありました。

 

中国は、1980年代の改革開放政策によって、外資導入・輸出主導の経済発展をはかってきた。為替相場の安定と外貨準備の確保のために、二重相場制(1981-93)、管理変動相場制(1994-97)、固定相場(ドルペッグ)制(1997-2005)によって強力な為替管理が行われてきた。

 

2005年の為替相場の伸縮性拡大、金利上限規制撤廃によって、国際通貨を目指す人民元改革が始まった。現在、人民元に関して、2020年を目途に、(1)為替レートの自由変動、(2)貿易だけでなく投資でも自由取引可能、を実現して一層の国際通貨化を目指している。

 

2016年1月のアジアインフラ銀行の開業、2016年10月にはIMFのSDR(特別引出権)の5大通貨入り(ドル、ユーロ、円、ポンド、人民元)に見られるように、人民元の国際化は急速に展開するものと期待されている。