講演の様子
レポート
- 2022.04.26
- REPORT
六甲バター社長講義
本学経済学部の卒業生である六甲バター株式会社代表取締役社長塚本浩康氏が、4月25日に行った第3回目のトップランナー特別講義で、「これからも社会に必要とされる企業であり続ける」をテーマに講演しました。
六甲バターはマーガリン製造からスタートし、ソーセージからヒントを得た世界初の「スティックチーズ」や日本初の「スライスチーズ」など、「健康で、明るく、楽しい食文化の提供によって社会に貢献する」という経営理念のもと、新しい食文化を作り社会に貢献してきました。
また、本学栄養学部と共同で行っている神戸マラソンランナーを応援するチーズを使用したレシピの開発、INAC神戸レオネッサのオフィシャルパートナーとしての取り組みをはじめ、県外を含めた数多くの地域貢献活動の紹介がありました。
六甲バターが届ける価値は、「開発先導型活力企業」として、「安い(生産力)、便利(営業力)、これしかない(開発力)」であり、同社のブランド「QBB」を「ナチュラルチーズを超えるプロセスチーズ」にすることを目標に開発にチャレンジしていると説明しました。
さらに商品開発だけでなく、売り方の開発にも取り組み、スーパーの売場下段に陳列し角度をつける等の工夫により、バラエティにとんだ展開が可能となり、10年間で売上が約2倍になった秘話を紹介しました。
その後、商品だけでなく経営の仕組みを変える事例として、「アメーバ経営(全社員が経営に参加する仕組み)」により社員一人ひとりが経営者意識を持つことの重要性を語り、経営は「そろばん(部門別採算)とロマン(経営理念)」が、車の両輪であると説きました。
特に全社員が企業の理念や仕事への考え方、アメーバ経営について共有するために、69項目ある「六甲バター フィロソフィー」を作成しています。
その中でも塚本氏は「3S(スモール、スロー、ステディ)で成長する」という項目が好きで、「小さくてもゆっくりでもいいから、着実に成長することが大事だ」と述べました。
塚本氏は最後に学生へのメッセージとして、「自身の目標に向かってさまざまな挑戦をして、失敗しても前向きに受け止め、挑戦し続けてほしい」と締め括りました。
学生からは、「新しい商品を開発することが新しい文化、価値を提供することにつながることに衝撃を受けた」「すぐに諦めるのではなく、小さい努力から始めて時間をかけて成功できるように頑張りたい」などの感動を交えた感想がありました。
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講演の様子
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講演の様子